ナマスカーラ!クマール太郎です。
今回はインドで要注意の「蚊」から子ども達を守るために、我が家で実践している対策を紹介します。
蚊を媒介とした感染症には、デング熱、チクングニア熱、マラリアなどがあります。
最近はジカウイルス感染症も良く話題に上りますね。
今のところワクチンはなく、「最大の予防策は蚊に刺されないこと!」だそうです。
我が家の蚊よけ対策を紹介
インドで有名なのは「Odomos」というメーカーで、虫除けに関する様々な商品を販売しています。
今回は、「Odomos」以外のメーカーも含めて、実際に我が家で使ってみて効果がありそうだった商品を次の通り紹介していきます。
- 虫除けパッチ
「Bigbasket」より引用
まずはこれ。「Odomos」の虫除けパッチです。
外出時に子どもの服にペタッと貼っておくだけで、簡単に虫除け対策ができます。
近所の公園に遊びに行く時など、必ず貼っています。
粘着力も強力なので、激しく遊んでも途中でどこかにいってしまうということもありません。
また、ドラえもんの顔がシールになっており、子どもウケも上々です。
値段も24個入りで100ルピー(約160円)くらいと、非常にお手頃価格です。
「Bigbasket」で入手可能です。
- 衣服に塗るタイプの虫除け
「Bigbasket」より引用
こちらは衣服に塗るタイプの虫除けで、両肩と両膝の4ヶ所に塗っておけば、それだけで全身を虫からガードしてくれるという商品です。
こちらも70ルピー(約112円)くらいで、「Bigbasket」で買えます。
- 肌に塗るタイプの虫除け
「Bigbasket」より引用
こちらも「Odomos」の肌に直接塗るタイプの商品です。
いくつか種類がありますが、Naturalのものが何となく良さそうです。
駐在員の間でも有名な商品だと思いますが、我が家の場合は子どもが肌に塗るのを嫌がってしまい、あまり活躍しませんでした。
- 蚊帳(かや)
「Amazon India」より引用
夜寝るときの対策はこちら、「蚊帳」です。個人的にはスタジオジブリの「となりのトトロ」を思い出します。
海外仕様になっていて、マットレスの下に挟み込むことで、ベッドで使用できます。
こちらは「Bigbasket」での取り扱いはなく、「Amazon India」で様々なサイズが売っています。
値段はだいたい1,000ルピー(約1,600円)程度でしょうか。
コンパクトに折り畳めるので、蚊が多いシーズンが過ぎれば畳んで閉まっておけます。
- かゆみ止め
万が一蚊に刺されてしまった場合のかゆみ止めに関しては、インドでは余り流通していないようです。
日本からムヒなどのかゆみ止めを持って行くことをオススメします。
感染症の脅威とワクチンへの取り組み
各感染症の脅威について、改めてまとめておきます。
以下、外務省ホームページの情報を引用しますが、要点は下記の通りです。
- デング熱・デング出血熱
8~11月にインド北部の大都市を中心に流行
突然の高熱と頭痛など、遅れて発疹も起きる
デング出血熱は血圧低下が起きると危険
⇒デングショック症候群と言う - チクングニヤ熱
8~11月に流行し、南インドに多く見られる
関節痛を伴う突然の高熱で発病
通常命に関わることはない - マラリア
熱帯熱マラリアと三日熱マラリアが半々
農村部で流行することが多いが予防できる
最近ムンバイでも増加している - ジカウイルス感染症
発症してもデング熱などに比べ症状は軽い
母子感染のリスクがある
デング熱・デング出血熱
デングウイルスによる感染症で,ヒトはウイルスに感染したネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊に刺されることで感染します。雨期の後の蚊の増える時期,インド北部では8月末~11月頃に人口の密集した大都市を中心に流行します。潜伏期間は多くが4~7日で,突然の高熱で発病します。典型的には,頭痛,眼の奥の痛み,関節痛,筋肉痛などを伴い,遅れて発疹もよく見られます。デング出血熱では鼻血や消化管出血,注射の後出血が止まりにくいなどの症状が出たりします。さらに急激な血圧の低下といったショックを伴うことがあり(デングショック症候群),こうなると大変危険な状態です。ワクチンも治療薬もないため,予防は蚊に刺されないようにすることのみで,治療は対症療法となります。解熱剤としてはアセトアミノフェンを使用し,ほかの解熱剤には使ってはいけないものもあります。チクングニヤ熱
チクングニヤウイルスはネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊によって媒介される病気で,潜伏期間は数日~10日前後,関節痛を伴う突然の高熱で発病します。症状がデング熱とよく似ているため,しばしばデング熱と間違えられるようです。かつては主に南インドでよく見られた病気ですが,2016年,デリー・グルガオンではデング熱以上の患者数が報告されています。蚊の増える8月末~11月頃に患者が増加します。通常命にかかわることはありませんが(死亡率0.1%未満),患者数の多い当地では,死亡例の報道もあります。関節痛,関節の腫脹が長期間持続することが多く,しばしば痛み,腫れのため動けず臥床を強いられます。ワクチンも治療薬もありません。マラリア
インドに分布するマラリアは熱帯熱マラリアと三日熱マラリアで,インド全体の報告数ではおよそ半々となっています。マラリアの報告が特に多いのは,オディシャ州やチャッティースガル州で,これらの州では,ほとんどが熱帯熱マラリアです。熱帯熱マラリアは治療が遅れると高率に死亡する危険な病気です。マラリアはハマダラカという蚊によって媒介される病気で,都市部を中心に流行するデング熱とは対照的に非都市部(農村部)で見られることが多いとされています。デリーでも年間200~400例の報告がありますが,デリー以外の地方で感染しデリーにやってきた出稼ぎ労働者なども多く含まれていると考えられています。
また,最近ムンバイでは,マラリア患者の増加が問題となっていますが,都市部に居住する場合には抗マラリア薬の予防内服の必要はありません。外務省ホームページより引用
ジカウイルス感染症について
(1)感染経路
ジカウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊に他の人が刺されると感染する可能性があります。また、母胎から胎児への感染(母子感染)、輸血や性交渉による感染リスクも指摘されています。こうしたリスクを考慮し、流行地域に滞在中は、症状の有無にかかわらず、性行為の際にコンドームを使用するか、性行為を控えるようご注意ください。また、流行地域から帰国した男女は、症状の有無にかかわらず、最低6か月間、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、性行為の際にコンドームを使用するか、性行為を控えるようにしてください。なお、性行為による感染は、男性から女性パートナーのみならず、女性から男性パートナーへの感染例も報告されています。
(2)症状
ジカウイルスに感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は2~12日であり、主に2~7日で、およそ2割の人に発症すると言われています。発症すると軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などを呈しますが、一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われています。
(3)治療方法
現在、ジカウイルス感染症には有効なワクチンや特異的な治療法はなく、対症療法が行われます。ジカウイルス感染症が流行している地域で蚊に刺された後に発熱が続く、または発疹が出るなど、ジカウイルス感染症を疑う症状が現れた場合には、医療機関への受診をお勧めします。
(4)予防
ジカウイルス感染症には有効なワクチンもなく、蚊に刺されないようにすることが最善の予防方法です。これらの感染症の発生地域に旅行を予定されている方は、次の点に十分注意の上、感染予防に努めてください。また、症状の有無にかかわらず、帰国後少なくとも2週間程度は忌避剤を使用し、蚊に刺されないための対策を行ってください。外務省ホームページより引用
また、デング熱に関しては、ワクチンの開発が日々進んでいるようです。
仏・サノフィと日・武田薬品がそれぞれ開発していますが、2019年2月現在、サノフィの方は市場に投入されたものの安全性評価に疑いがあるため使用制限中、武田薬品の方は臨床試験の最終段階にある、という状況です。
以下に最近の記事をいくつか抜粋してリンクを張っておきます。
デング熱ワクチンで明暗 サノフィ使用制限、武田薬は最終段階(2018.1.8)

仏サノフィのデング熱ワクチン、登録を抹消(2019.2.21)

武田薬品のデング熱ワクチン候補がピボタル第3相有効性試験で主要評価項目を達成(2019.2.5)
終わりに
今回は、「蚊」の脅威から子ども達を守るための対策について紹介しました。
もちろん、大人も使える方法ですので、なるべく対策を取るようにして下さい。
私個人としても、これまでに何度もバンガロールで蚊に刺されていますが、特に感染するようなことはなかったため、「バンガロールの蚊は感染源を持っていないのかな?」などと思いがちですが、私の会社の同僚(日本人)にも、過去にバンガロールでデング熱にかかっている人がいますので、やはり油断することは出来ません。
デング熱に関しては、今後ワクチンが完成すれば状況も改善していくと思いますが、まだしばらくは安全性の検証などに時間もかかると思いますので、基本的には自らの身は自分で守っていくスタンスを取り続けるべきです。
ではまた。
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